セッセエリボー

ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩のセッセエリボーのレビュー・感想・評価

3.8
「ここに来てうわっうるさいと思うのは逃げようとするから。逃げずに滝の中に飛び込んでいくと、滝の向こう側には不思議な静寂がある」(大意)

他にも傍線を引きたい名フレーズ続出だったが終わったあと全然覚えてなくてげんなり。肝心の「レコードを演奏する菅原正二」が全然映ってなかったのがもったいない。でも渡辺貞夫のリガチャトーーークというめちゃくちゃマニアックな聴き比べに立ち会えたのは大収穫だった。
僕はバカ耳なのでオーディオの良し悪しはよくわかんねぇのですが、ジャズ喫茶で聴くジャズって最高なのよ。家のステレオでもイヤフォンでも同じ感覚は得られない、もちろんライブとも全然違う独特の醍醐味があって、できれば映画館でそれを再現してほしかったなあ(ライブじゃなくてレコードを流してるところを撮ってほしかった)。ベイシーも、仙台市内にあるカウントというジャズ喫茶も行ったことあるのですが、あの薄暗い空間と店内の煤けたニオイとツマミのぶっ壊れた価格設定もひっくるめて、地方の「ジャズ喫茶」はまだしたたかに生きてますね。