セッセエリボーさんの映画レビュー・感想・評価

セッセエリボー

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オステンデ(2011年製作の映画)

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あーこのショットで終わりだな、からのトイレ我慢がえぐかった

血 4Kレストア版(1989年製作の映画)

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形式的達成の度合が高すぎるあまり内容との整合性がとれていない気がする。死んだお父さんをとりあえず空いてる穴に埋めちゃえ(しかもそれが誰にもバレない)という短絡さというか展開上の引き出しのなさが、そこで>>続きを読む

骨 4Kレストア版(1997年製作の映画)

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ある意味で現実とフィクションとの緊張感が一番高まった作品ではあるのかもしれない。話が読み取りづらすぎるのは個人的にはあまり美点と思わないが、アフタートークで小田香さんが「詳しく説明はしないが、なんとな>>続きを読む

アンドリエーシ(1954年製作の映画)

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なんだこれ2。キッズしか眼中にない仕上がり。これも黒い嵐襲撃のとこだけやたらかっこいい

石の上の花(1962年製作の映画)

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なんだこれ。本来こんなにサービス精神旺盛な人だったのかというのが発見だった。ドンバスの荒野のおかげでところどころすごいショットになっていた。柵すきなのね

アブラハム渓谷 完全版(1993年製作の映画)

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美の食傷。こんなに計算ずくの美にこんなに打ちのめされることがひたすら悔しい。かたときも勢いの落ちない凄まじい画面が3時間半ちゃんと持続した、エマがカルロスの部屋に向かうシークエンスとか、なにあれ。
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トレンケ・ラウケン Part2(2022年製作の映画)

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なんか怖い病院が出てくるって聞いてたはずなんだけど出てこなかったな

トレンケ・ラウケン Part1(2022年製作の映画)

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狐につままれたような映画。この時代に奇を衒わずにこんなにも独創的であることができるのか。すぐさま思い浮かぶ名前はヴァルダでありライカートながら、彼女たちが脱臼せしめた物語の欲望をシタレラは今まで誰も想>>続きを読む

ここから出ていけ!(1977年製作の映画)

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「まだ誰も、賛成でも反対でもない。」じゃなくはっきりと反対を突きつけられているのに強行される採掘主義。ここで十分に深められているかは別として、身体の収奪と土地の収奪を同一の問題として扱うのは現代のラテ>>続きを読む

ただひとつの拳のごとく(1983年製作の映画)

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ドキュメンタリーを撮ったらどんな感じなのかずっと気になっていたが、あんま変わんなかった。ここから『地下の民』『鳥の歌』への飛躍は確かに大きい。

鳥の歌(1995年製作の映画)

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衝撃的。批判的に見る余地もたくさんあるだろうが、こんなものを見せられたら今までと同じように何かを見たり考えたりはできないよ。。。

詩人たちはフアナ・ビニョッシに会いに行く(2019年製作の映画)

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この一本観ただけではシタレラのことは何もわからないんだろうと思いつつ、この一本だけ観ても満足度高めでほくほくしている。
作中読まれる詩の一節にあった「これは詩になりそうだけど今はしない」みたいなのが印
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第一の敵(1974年製作の映画)

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単純化されているがゆえに色々考えさせられる。とりわけ、革命を正当化する共産主義プロパガンダとしてこの映画が世界中の社会運動家に熱狂を持って受け止められたとき、「ヨーロッパ近代が生んだ共産主義思想が先住>>続きを読む

カップルズ 4Kレストア版(1996年製作の映画)

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ヤバすぎる。まじでどうやってプロット作ってるのか全く想像つかないな。
凝りに凝ってるはずの照明とかにことさらに意識が向かないような話の進め方なのに、ここぞというところだけはキマりすぎなほどキマるのもす
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地下の民(1989年製作の映画)

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基本設定を理解するのに時間がかかりすぎたのでもう一回観たいかも。踊り死にフエミュージックが頭から離れない。

人民の勇気(1971年製作の映画)

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前作からスケールも熱量も爆増していて圧巻だった。社会革命のツールとしての映画の力を全面的に信頼しているからこその振り切り。劇中で起きていること以上に、実際の鉱山村落で生きる人たちがこれほど真に迫ってカ>>続きを読む

コンドルの血(1969年製作の映画)

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アメリカを理解するためにはネーションとしてのアメリカ合衆国内を見るだけではだめだということを教えてくれる。グリンゴの口上がケチュア語に通訳されるときに言外の厚かましさが全開になるの面白かった。グリンゴ>>続きを読む

落盤(1965年製作の映画)

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労働のモンタージュをカタルシスにつなげない。資源として消費される先住民の身体への徹底的な依拠。

ウカマウ(1966年製作の映画)

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「言えよ!」というツッコミが全員の脳裏に浮かんだが、同じツッコミが先住民コミュニティからも発されたことがウカマウの集団的創造の出発点であったと聞いて感慨深かった。殴り合いシーンの編集などユニークでよい>>続きを読む

アルゼンチン1985 ~歴史を変えた裁判~(2022年製作の映画)

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少し長いが引き込まれてあまり長く感じなかった。重いテーマを軽やかに扱いながら、証言そのものの力は落とさないように作られている。芸術映画よりもこういうあくまで庶民的なドラマに落ち着いていくのがアルゼンチ>>続きを読む

ラスト・タンゴ(2015年製作の映画)

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何はともあれ上質すぎる。見てるうちに漠然とながらタンゴのカッコよさがわかった気がする。少し気が多い私なりに泣いたり笑ったりしてきた女の半生、その感情の機微や火が出るような関係の摩擦を、こんなに踊り込め>>続きを読む

草原の追跡(1952年製作の映画)

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主人公のガウチョが鼻持ちならなすぎる、反省エンドってなんやねん。ハリウッドマナーでつくられたアルゼンチン西部劇。中南米は北米に比べて混血化の進んだイメージがあるが白人移民によってつくられたアルゼンチン>>続きを読む

タンゴ(1998年製作の映画)

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素人目にもわかる圧巻の超上質タンゴが堪能できるだけに、ドラマパートのしょうもなさが余計もったいなく感じる。物語が映画という舞台の虚構性を前景化するための付随的なものでしかないならなおさら、それこそおじ>>続きを読む

ハイパーボリア人(2024年製作の映画)

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ポスト映画という感じがする。ちょっと置いてけぼりにされた。ミゲルセラーノがやばいやつすぎる、実在の人物とは思えない。

名前のノート(2023年製作の映画)

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線に動きが吹き込まれるとき、元の線が消えずに痕跡として残されるのがよい。これで長編作った前作の熱量はやはりすごかったなと。

白夜 4K レストア版(1971年製作の映画)

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激キモイケメン。現代だったら一生布団でショート動画見てるタイプ。ブレッソンとしては大人しいなという印象ながら、とはいえさすがに映画作るのうますぎる。「アメリカに行く」「私も連れてって」「それはできない>>続きを読む

ミッシング・チャイルド・ビデオテープ(2025年製作の映画)

4.7

どうせまた考察系だろうと油断してたら手ひどい目に遭った、久しぶりにこんな怖いホラー映画見た。なぜ令和に入って日本人が続々と山の怖さに気づきはじめてるのかは謎。
近年のコンテンツ消費熱に沿ってなるほど考
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Adiós Sui Generis(原題)(1976年製作の映画)

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ルイス・アルベルト・スピネッタと並ぶアルゼンチンロックの最重要人物チャーリー・ガルシアの最初のバンド、スイ・ジェネリスが1975年にブエノスアイレスのルナ・パークで行った解散ライブのドキュメンタリーフ>>続きを読む

ラテン・アメリカ/光と影の詩(1992年製作の映画)

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60年代型ラテンアメリカ意識のひとつの正解を見せてくれる映画。これまでの作品に比べると風刺的でファンタジックなシーンとリアリズムとのバランスが悪いようにも思えるが相当気合の入った力作には間違いない。ピ>>続きを読む

スール/その先は…愛(1988年製作の映画)

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前作同様メロドラマ的感覚と映像としての芸術点の高さが良い塩梅で調和していて見応えがある。「言えなくて・・・夏」型の邦題が本当に損している。ただ愛というテーマのせいで少し通俗的になりすぎた感はある。もっ>>続きを読む

タンゴ ガルデルの亡命(1985年製作の映画)

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「『タンゴ』の構成はラプラタ特有の二つのダンス、タンゴとミロンガの関係に似ています。タンゴはドラマチックですが、ミロンガは風刺的でグロテスクです。この性格のまったく違うものの共存が、ラプラタ諸国に住む>>続きを読む

エクステ(2007年製作の映画)

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ホラー表現としてはかなりユニークなものもあった。山崎が一度だけ、ほとんど何の脈絡もなく口にする女性全体への憎悪が、登場人物のほとんどが女性で構成されるこの映画のメインメッセージだろうと思える。映画を貫>>続きを読む

夜の深み(1955年製作の映画)

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さすがによくわからなかった。「今どのへん?」との問いがずっと頭の中にあった。これを傑作と評せるようになりたい。