もりあいゆうや

君は永遠にそいつらより若いのもりあいゆうやのネタバレレビュー・内容・結末

1.5

このレビューはネタバレを含みます

オンライン試写で観せていただいたので、悪く言うのは後ろめたいんだけど、終始イライラしてしまいました。
どれくらい原作に忠実かはわかりませんが、描いているほとんどのモノ、セリフが気持ち悪い。

冒頭のサークルの飲み会のシーン。
大学生の集団ってこんな感じだよね。こういうやついるよね。っていうのを見せたかったのかもしれませんが、ただただムカつくだけ。
まず初女のことを「ポチョムキン」って言うのがサブい。主人公が「ポチョムキン」というワードをそもそも出すような人物にも見えないし。原作だとちゃんとフォローされているのだろうか?
何よりも枝豆投げ男。劇中で一番不快な奴が最初に出てきて、特にそれ以降何もなく終わり。珍しくただただ不快なだけのキャラクターでした。

バイト先の長身の後輩の「ETちゃん〜」云々の会話。
「大学生ってこういうこと言うでしょ。ちょっと失礼だけど本人はそんな意識なくて、ユーモアもあって面白いだろ?」みたいなセンスの押し付けが全面に出ている。センスのないオナニーは本当にただただ酷い。
ニューヨークと天竺鼠の名前が出た時点でこの監督は脚本のセンスがないんだなぁと確信しました。

滑り過ぎている脚本と内容だけど、主演の佐久間由衣と奈緒、そして小日向星一と笠松将は、役者としての実力を遺憾無く発揮して、寒いセリフ・演出をその魅力でカバーしている。これは本当にすごい!この4名は良い役者だなぁと思わされました!

ただ残念なのが、バイトの後輩を演じた葵揚。
上記の4人のように、実力でカバーできず、どのシーンもただただ痛い感じになっていました。
特にカラオケのシーンは最低でした。
座り方、静けさ、ドリンクの減り具合、セリフなど、全てがリアリティのない空間でした。
座る位置関係や、マイクを使ってセリフを言わせたりするところが、おそらく何かのメタファーになっているんでしょうが、もうそういうことを考えさせる以前の問題で、吐きそうになるくらいこの後輩バイトのキャラクターが嫌いになっていました。
パンツ下げるとか、あんなのただのレイプだし。

こういう性的な部分でも、「俺は先進的な目線を持ってるぜ」みたいな気持ち悪い監督の自意識のようなものが溢れ出ていて、とにかくいやでした。

上記にあげた4名の俳優が素晴らしいということを再発見できましたが、それ以外は本当に時間の無駄だと思いました。
もうこの監督と原作者の作品には触れないようにしようと思いました。