TakeshiKaneko

君は永遠にそいつらより若いのTakeshiKanekoのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

青春キラキラ映画だと思っていました。

ちがってました。
けっこうずっしりとしたストーリー。

「私は何が決定的に欠けている」と辛さを抱え込んでしまう大学4年のホリガイさんが偶然に重い過去をもつイノギさんに出会ってからの物語り。

登場するのはみんな普通の大学生。
いや普通っぽく見える。
ホリガイさんもイノギさんも、ヨッシーもホミネもオカノも。いろんなものを抱えながら生きてる。現実でも「普通」なんてないと思うし。

自分への自信のなさ、過去の重さや友だちの死、将来への不安、もう抱えきれないほどの思いが心から溢れていく彼ら。

心の傷は消えることはないけれど・・

それでも、
「その場にいてあげられなかったのが悔しい」と言ってくれたり、ずっと気にしてくれる誰かがいるというのはきっと救いになるはず。
いや、そうでなきゃ困る。


卒業し、児童福祉司になったホリガイさん。
冒頭の場面にいてあげられなかった彼女が、訪ねた先の玄関に倒れていた小さな自転車を起こしてあげるシーンがとても好き。

知らず知らずに誰もが、誰かの救いになったり、なれる可能性をもっているんだと思う。
TakeshiKaneko

TakeshiKaneko