レザーフェイス

アウステルリッツのレザーフェイスのレビュー・感想・評価

アウステルリッツ(2016年製作の映画)
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観光映画 
英語ではsight seeingという見ることである知ることではない。
とことん軽率なTシャツの文字、仕込んだんじゃないかもはや仕込んどいてくれぐらい。全てが記号としてしか無い。批評性を常に強く含んでいる。決して覚えてはいないだろう、解説の機械や、少女は緩やかに独房のドアを移動する。
スクリーン向きというか微弱な音が不気味さと能天気さを助長する。
全てが記念館として形骸化され、そのほとんど記憶に留まらないスクリーンに写る多くの人種や国籍を持つ人々。
最後の平和の鳩のプリントが皮肉でしか無い。
自分でもなんとなくシリアスなところに行くと笑いに転嫁したくのは経験があり、決して笑みをこぼしては行けない所であるが、人間のサガであり忘却の恐ろしさ。
不気味さが残る恐ろしい一本。