Haruki

DAU. ナターシャのHarukiのレビュー・感想・評価

DAU. ナターシャ(2020年製作の映画)
4.1
ソ連全体主義を現代に甦らせるべく徹底した撮影手法で、権力に弄ばれる人間の狂気と本質を抉り出した衝撃作。

猥雑で惨憺、鋭利なストーリーと演出が、ソ連の歴史と現代社会をダブらせながら描き出していく。

当時を再現したセットの中で2年間も生活したからこそ現れる出演者たちのリアル、閉塞感が生々しく伝わってくる。

ナターシャの心の移りようが、この構造を恐ろしいまでに体現しているようで戦く。
終盤のナターシャの言葉は本気なのか身を守るためなのか。
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