ビリー

セイント・フランシスのビリーのレビュー・感想・評価

セイント・フランシス(2019年製作の映画)
4.2
めちゃくちゃ良かった!
主人公のブリジットが、全然完璧ではないものの、守るべき一線を守ろうとするのが素直に感動的だった。高齢出産や産後うつ、中絶などリプロダクティブライツに関わる問題、レズビアンカップルや黒人に対する差別などへの言及があり、しかしそれが単に「こういうことが問題ですよね〜」という確認ではなく、人物らの具体的な関係の変動に関わるように描かれているのが良かった。問題があって、それ自体はすぐには変わっていかないのだけれども、そうした世界を共に生きることはできるのだという力強さを感じた。同時にバカバカしいやり取りも残っていて、笑い飛ばせるのが良かった。
シーン(画面)としては、遊具のあいだからブリジットの顔をだんだんクローズアップしながら映すところ、レストランでの休憩中に採用の電話を受けるところ(ブリジットが画面の左から5分の1くらいのところでご飯を食べているのがかろうじて見える画角の妙!)が印象的。
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