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セイント・フランシスのCharlieZGのレビュー・感想・評価

セイント・フランシス(2019年製作の映画)
3.1
こんなに生々しく女性の生理を躊躇なく描いた作品を見たことがない。
宗教によればご法度とされる中絶にしても、ピアス穴開けたくらいにあっけらかんと言ったり、公然での授乳行為のどこが悪い!と感情を露わにしたり・・・
これまで、タブー視された女性の事情を笑い飛ばすくらいの軽さで作られたシナリオに驚いた。

誰がシナリオ書いたのかと見ると、主演のブリジットも力演したケリー・オサリヴァン!
本人も公言しているようにグレタ・ガーウィグをかなり意識した作風。
そう言われると30歳過ぎてキャリアも積めず一所懸命だけどドジなキャラがフランシス・ハを思い出させる。

そんなブリジットと対等に渡り合う生意気な6歳の少女フランシスを演じるラモーナ・エディス・ウィリアムズの肝の据わりようも凄い。
そして、その両親がバイレイシャルのレズビアンという設定で、しかも間もなく弟が生まれる⁉️パパは誰⁉️
最早驚きもしないほどのマイノリティー家族。
そこにフランシスのナニーとして雇われるブリジット、ナニーのくせに子供嫌い?ぶつかり合う2人が次第に打ち解け合い、或る約束をするまでの物語。

男性目線からは慎ましく神格化された女性像をぶち壊され、女は神ではなく生物だ!と凄まれて、どう受け取ればいいのか戸惑ってしまう。
つまり男性側から “分かるぅ” にはならない。

これは女性による女性のための作品。
女性側は共感できるのだろうか?


監督 アレックス・トンプソン
脚本 ケリー・オサリヴァン

キャスト
ケリー・オサリヴァン
ラモーナ・エディス・ウィリアムズ
チャリン・アルヴァレス
マックス・リプシッツ
リリー・モジェク
ジム・トゥルー=フロスト
マリー・ベス・フィッシャー
フランシス・ギナン
レベッカ・スペンス
CharlieZG

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