メラン28号

セイント・フランシスのメラン28号のレビュー・感想・評価

セイント・フランシス(2019年製作の映画)
4.3
血で始まり血で終わる映画だった。グロテスクな意味ではなくて。
自分が主人公と年齢ほぼ同じで、境遇も似てたりするせいか、
凄く共感しながら観ていた。
友達の子が嫌いなわけじゃないけど、この年になると子供の写真とか子供の話しかされずに、独身からすると「またか」となる。
それじゃ自分が子供を欲しいかといえば、産んで大事に育てられる確証なんてどこにもない。いくら仕事できる女性でも、育児ノイローゼになるのを見てきた。
主人公の中絶することの憤り、股から血が溢れる事の迷惑、堕胎した子供へのちょっとした後悔、恋人ではない男とこれからどうなっていくのかの考え。人生って長いのに、正解がなくて困る。
それでも主人公が最後に交わした約束が、「初潮」だったとしても、それが映画を最後まで観た身としては嬉しく感じてしまう。初潮って今になると地獄の始まりだけど、少女と交わした「初潮」には希望を感じてしまったことが不思議。
中絶からのアフターケア、生理の描写、生理中のセックスシーンなど、ありよあらゆる展開が今までなかったもので、こちらとしては嫌味なく新鮮に観れたし面白かった。
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