ドトル

DAU. 退行のドトルのレビュー・感想・評価

DAU. 退行(2020年製作の映画)
4.5
6時間9分というとんでもない上映時間ですが、全く退屈せず集中力が途切れることはありませんでした。自分はナターシャで退屈してしまって、本作品の鑑賞に二の足を踏んでいましたが、やっぱり観て正解でした。

本作はダンテの「神曲」をベースにした、9章からなる研究所内の人間模様の群像劇ですが、閉塞的で退廃的な空気がどんどん極まっていく様は、どこかドストエフスキーの「悪霊」も想起させます。

そして、なんといっても終盤の豚のシーン。あれはトラウマもんです。

DAUシリーズまだまだあるようですが、今後劇場公開されるようでしたら、追いかけていきたいと思います。

(ルカ福音書より)
ところで、その辺りの山で、たくさんの豚の群れが餌をあさっていた。 悪霊どもが豚の中に入る許しを請うと、イエスはお許しになった。悪霊どもはその人から出て、豚の中に入った。すると、豚の群れは崖を下って湖になだれ込み、溺れ死んだ。
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