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DAU. 退行のYのレビュー・感想・評価

DAU. 退行(2020年製作の映画)
3.8
進化のために退化せざるを得ず、革命のために破壊せざるを得ない、共産主義という宗教。権力者が宗教的なものに囚われるとどうなるか、ソ連はもちろん、記憶に新しいとこでは現代の日本やイラン等でも見られる。

2年間、本格的なソ連テーマパークで暮らしてる人の”様子”を撮影した映画なんで、ストーリー的なものがないように感じて見るのに耐力がいる。
目先の快楽を満たすための安価・無料のコンテンツが飽和してる現代だからこそ、面白くも気持ちよくもない6時間の映画を観るというのは価値があるような気がしてきてしまう不思議(は?)。見終わった後に感じたことは、ただひたすら6時間という時間を失い、その見返りに得たものは虚無感との若干の不快感だけ。これこそが現代最新最先端の娯楽(スラブver.)。
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