ヨハン・ヨハンソン、おそらく最初にして最後の長編映画作品。
彼の没後、制作スタッフにより完成までもっていったそう。
画面に映し出されるのは巨大で幾何学的な遺跡のようなもの。
全然知りませんでしたが、旧ユーゴスラビアに実在する「スポメニック」と呼ばれる戦争記念碑だそう。
セットやCGかと思いきやこれが本当にあるものだとは。
オラフ・ステープルドンによる同名小説が原作となっており、朗読するのはティルダ・スウィントン。
もはや男も女も、人間もそれ以外も全てを超越したような存在である彼女はこの世界観にぴったりな気がします。
亡くなる前から作っていた作品であるはずなのに、まるでヨハンソンが私達が今いる生者の場所と異なる遠い場所からメッセージを送っているかのように思える作品です。