どこまでが実話なのだろう。原作があり、いくつかの実話のエピソードを集めて描いたとのこと。
ユダヤ人がペルシャ人になりすまし、ナチスの将校にニセのペルシャ語を教えることで生き延びる。
でたらめのペルシャ語の単語を作って自分で覚えておくのは驚異的な記憶力だし、大佐の覚えるスピードも速くて嘘がバレないかヒヤヒヤした。主人公の生命力が並大抵じゃない。自分ならとっくに諦めてると思う。
将校の人間性にもスポットを当てているのには深みを感じた。戦争が終われば将校もただの人。嘘の言葉を信じて覚えた将校も気の毒だった。
単語が人名に結びつくのは感動的。ユダヤ人の悲劇を描くだけに終わらない、人間の生きるパワーを感じる作品でした。