ShinMakita

リトル・ガールのShinMakitaのレビュー・感想・評価

リトル・ガール(2020年製作の映画)
2.5
フランス北部で暮らすサシャは小学2年生の可愛らしい女の子…ただし身体は男の子である。2歳頃から女の子になりたいと言いだし、4-5歳からは女子の服装を好むようになった。母親は男の子らしさを強要せず、サシャの気持ちを尊重してきたが、小学校に上がったらさまざまな壁にぶつかることになる。男子には気持ち悪いと嫌われて、女子からも仲間はずれにされるサシャ。教師を含む大人たちも、サシャを「異常」と捉えて母親に白い目を向ける。それでもサシャは自分らしく生きることを決意。そして母親の闘いが始まった。まずはきちんと児童精神科医から性別違和の診断書をとり、それを持って学校の環境整備を訴えるのだ…


「リトル・ガール」

➖➖➖➖

普段、あまりドキュメンタリーは好んで見ない。特にメッセージ性の強いものは、撮り手の印象操作が気になってしまうから。被写体が何かと対立構造になっている時は、その被写体の主張だけを聞かされてアンフェアな気もしてしまうから。実は本作も、校長やバレエ教師が顔と言い分もないまま悪役扱いされており、話がサシャ側に偏ってて少々モヤモヤするのだが、そんなマイナスを吹き飛ばすほどにサシャと母親の人間性が素晴らしく、心を掴まれてしまった。母を気遣って涙を堪えていたサシャがついに涙腺を決壊させてしまうショットなどは胸が締め付けられる思いだったし、家族一丸となってサシャを守ろうとする姿にはやはり感動する。性別違和(今は性同一障害とは呼ばないらしい)を社会がどう認知していくか、特に子供については、もう少し真剣に取り組むべき問題だと思う。

日本では、既に大津市で似たことが起きています↓
https://www.google.com/amp/s/www.ktv.jp/news/feature/20210127/amp/

実は凄く身近。 自分の子供が当事者じゃなくても、クラスメイトにそういう子がいるかもしれない。そんな時、自分の子供にちゃんと説明できる大人でありたいな。
ShinMakita

ShinMakita