この映画は映画ではないと自分には感じた。
リアルな現実だと。
今までネットやTVの中のことだと、どこか他人事に感じてた。
憶測だけで行動する報道やネットのリンチを。
そのことを、この映画はとてもとてもリアルに訴えかけて来た。
その点で自分自身の評価は高い。
母親は、死んでいると思いたくない気持ちから、加害者であって欲しいと望む。ただそれだけ。(その後のことは何も考えられていない状態)
父親は、ただただ息子の人となりを信じて、加害者でもはない、でも死んでもいないと望む。
妹は、自分達がどうなるのか不安で恐怖で加害者より兄が死んでいて欲しいと望む。
記者は、世間が望む結末を望む。
それぞれの望みを一定の温度で静かに交差する演出がすごいと思った。
あとカット割り?がさすが堤幸彦監督だと思う。
最後のところ、息子の行動、将来の夢を持っていたことを知るくだりは泣いた💦
不条理に夢も希望もある人達が殺されていく事件が後を絶たない現実が、今もどこかで起きているのも悲しいと思うし、色々考えさせられた。