地球に衝突する彗星を発見した学者と大学院生が地球を救うために奔走する話。
想像と違いコメディ全開ではなく、良い意味でペラペラなストーリーでした。ずーっと彗星を見ないフリをしたりしなかったり繰り返すので、割と平坦なストーリ展開。
しかし細かい皮肉が散りばめられてるんです。もう140分皮肉に満ち満ちたブラックコメディ通り越してホラーです。賛否両論な理由が分かりました。私は大学生活半分をコロナで潰されたので、彗星を見ないフリするのがコロナと重なり、終始イライラというか余計に感情移入して見てしまいました。
保守的なトランプ大統領モドキやスキャンダルしか報じないメディアはまだ笑って見てられます。
利益に目が眩んだ某リンゴ企業が出てきてからもうそんな事言ってられません。最終的にコロナウイルスによって生じた国の分断さながら、「Don't Look Up」の伏線を回収していくのは鳥肌立ちました。
ほぼほぼ全キャラクターにムカつきますが、ティモシー・シャラメの顔面に癒されましょう。ラストは結構ぶっ飛んでてびっくり。
左も右もぶった切って嘲笑う勇気は本当に凄い。少なくともフィルマークスの方々はこの作品のメッセージ性に気づいて高評価しているので、まだ日本は大丈夫なはず。
盲信的にならないように気をつけましょう。