三樹夫

ドント・ルック・アップの三樹夫のレビュー・感想・評価

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)
4.0
巨大な彗星が地球に接近、このままでは地球が滅亡することを発見してしまった、しがない大学教授のデカプーと院生のジェニファー・ローレンスは、政府に掛け合ったりワイドショーに出て警笛を鳴らそうとするが、登場人物が基本ジェニファー・ローレンス以外クズばかりなのでまともに相手してもらえない。観てていっそのこと彗星衝突してジェニファー・ローレンス以外全員死んだ方がいい気持ちになってくる。アクシズ落として地球のダニ共を一掃しようとしたシャアみたいな心境になる。

ワイドショーに出れば司会者はおふざけにすること以外考えておらず、状況の深刻さを叫んだジェニファー・ローレンスはネットの玩具にされるという、今現在の現実世界とリンクしまくる。
大統領はタニマチの胡散臭いケータイ会社のおっさんのご機嫌をうかがい言いなりで、挙句地球の危機よりレアメタルとクズっぷりが天井知らず。彗星からレアメタル採取すれば貧困がどうだのこうだのほざく、金稼ぎの正当化の詭弁たるや。
地球の危機の前に世界が一致団結するのかと思いきや、見上げろ派と見上げるな派に分断されるという、今の現実世界かのよう。空見れば彗星が見えるのに必死で見ないようにするのがすごい滑稽だがリアリティーを伴うという、観てて落ち込んでくる。

オールスターキャストのクズのオンパレードの映画で、大統領のバカ息子など、活きのいいクズ大量に出てきてムカつきながらも笑える。つーかほぼクズしか出てこない。1番輝いていたクズは、無料のケータリングで小銭稼いでた軍人のおっさん。やってることがあまりにもみみっちくて僅かな出演シーンながらも敢闘賞クズの存在感を見せていた。
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