まさなつ

僕は猟師になったのまさなつのレビュー・感想・評価

僕は猟師になった(2020年製作の映画)
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猟師という生き方。

猟師と言っても、お金を稼ぐ「仕事」でも、楽しみでやる「趣味」でもなく、それこそ「生活」の一部とか。別に週3日運送の仕事をしている。それも住んでるのは京都の街中から車で20分程度の近郊というのに驚きます。

また、猟師と言えば鉄砲のイメージだけど、この方は「罠猟師」。鹿や猪の足跡や糞の跡を追い獣道に罠を仕掛けて獲物を獲る。獲物の中には警戒心強く、罠を見破るやつもいるので知恵比べの闘い。

実際に獲物を殺すシーンや捌くシーンにも直接カメラが向けられるので、そういうの苦手な人には目を背けたくなる場面も結構出てきます。

でも、この方のポリシーは「自分の身の回りの人が食べる分だけ狩る」というもの。人に殺してもらったものをスーパーで買うのが嫌で、自分が食べるものは自らの手で殺す。残酷なようだけど、それは「生命に向き合う」ということ。

自分には真似できないけど、その「哲学」はとても清々しい。


上映後に猟師=千松信也さんと監督の川原愛子さんのトークがありました。

千松さんご本人は猟師の無骨なイメージとは違い学者さんのよう^_^

それでも獲物に対する姿は真剣勝負の格闘技。どこからあのパワーは出てくるんだろうか?それこそ生命と向き合う生き方なんでしょうかね?いろんな意味で眼から鱗な一日でした^_^
まさなつ

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