久しぶりに余韻で動きたくない映画。レビュー良いな、スターサンズの映画だなと思って行ったので、予告も何も知らずに。何となくポスターと配給会社のイメージで、重そうだな〜と覚悟したけど、冒頭で何が起こるのか分かってまず帰りたくなる。でもその後の展開がわからない。出だしから掴まれる。
こんなに人間が人間らしいドラマ、久しぶりに見た。演者が全員上手すぎる。ひとりひとりが完璧でなく、何かが欠けていたり、どこかでそれに気づきながらも生きている。人は間違う。正しいって何なのか。この映画に出てくる主たる人物を責めたくなるのに、凝縮された2時間の中でどこか心を重ねようとしてしまう。異化効果か？(あんまり理解してない顔)
世の中、そんなに悪くないからというお婆ちゃんを見てアア〜おばあたん…世界はおばあたんという存在が大好きだと思う。このシーンではそんなの嘘だ、と思うのだけど、最後の最後でその言葉をちゃんと思い出させてくれる。
上手な映画だった。スマホや意識の弊害がない空間でじっと向き合いたい映画。なんだか親と見たい、親に見てもらいたい。しかし、ホストになるしかない男は最後までまっすぐだったし、この重い映画の中で笑いを提供してくれた。
