女子中学生がスーパーで万引しようとしたところを店長に見つかり、追いかけられた末に車に轢かれて死んでしまう。ってところから始まるお話。女子中学生はスーパーおとなしい女の子。女子中学生の親父はスーパー理不尽野郎。スーパーの店長はスーパーな俳優松坂桃李。さて、コレって誰が悪いんかねってお話。
観客を常に考えさせる映画だったのかなと。誰が被害者で、誰が加害者なのか?多くの映画はそこが焦点です。だから、エンターテイメントとして面白くなるわけですが、本作の「空白」はそれを観客に委ねる。
というよりも、現実はこっちの方が多いような気がします。はっきりいって、誰かが悪い、誰が正しいと白黒はっきりつけることの方が難しい。だからこそ、誰しもがなんらかの形で「折り合いをつける」で決着をつけるのではと。
そして「折り合いをつける」というのは、自分で納得できるかどうか。古田新太のように、誰かのせいにして折り合いをつけたり、松坂桃李のように自分を責めることで折り合いをつけたり人それぞれ。折り合いをつける、キッカケも人に気付かされたり、自分で気づいたり。
各々は瞬間の一面しか見ておらず、他人なんてものは「空白」だらけ。誰かを掘り下げるならば、よく観て、よく聴くことが大事。自分の正しさに疑いをもつ。そんな、お話と捉えましたよ。わたしゃね。
世の中には言いたいことがあったら「言える人」と「言えない人」ってのがいて、どっちもいるってことを理解することが大事よねってのも。
居酒屋での送別会が地獄。