みやび

青くて痛くて脆いのみやびのレビュー・感想・評価

青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)
3.3
楓は、なりたい自分になっている秋好が羨ましかったのかな。
2人で大切にしてきたモアイを飲み会就活サークルにしてしまった秋好が許せなかった。だからモアイを壊そうとした。
楓は聞いた。「それがお前のなりたかった自分なのか?」と。青い理想を夢として語っていた秋好の口から「手段と方法が必要なんだ」と聞いてさぞかし楓は痛かっただろう。
でも、脱退せずにモアイとして活動して充実した日々を本当は送りたかったのではないか?なりたかった自分になれていなかったのは自分だと気付く。
あの日、モアイの運命を変えてしまったのは自分だ。しかし世界が変わったのはモアイだけだった。いくら自分が破壊神だと名乗ったところで、世界も楓も何も変わらなかった。

青くて脆い。そして心がヒリヒリするほど痛いなぁ。タイトルもぴったり。
吉沢亮くんの学生時代の闇エピソードを聞いていると、この役めちゃくちゃ似合ってる(褒め言葉)

渋谷のモアイ像見るたびに、きっとこの映画のことを思い出してしまうかもしれない(笑)
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