とんでもない映画…おぞましくも美しい楽園…。
導入の演出で緊張状態に追いやられるものの、観ていると恐怖という感情が鈍くなっている。自分の常識や精神が何をもって正とするのか分からなくなる。そこがこの映画の恐ろしいところだと思う…怖くないけど、怖い…地獄と楽園って共存するんだね。
視聴後に、観る前に私生活で抱えていたストレスが無くなるどころか、無感情の域に達したよ…。映画そのものが麻薬じみているから、感受性が豊かな人は観るのやめておいた方がいいかも。洗脳される。脳髄を麻痺させられるような感覚。3時間弱も経っていない気がするんだ…。もっと短かったでしょ…。通常版とか絶対、秒じゃん…。
村の感じが日本の某カルト団体と似ていたり、日本の土着風習の儀式と似ているものがあったり、人間の一種の信仰心は国を跨いでも大きく変わらないんだな、と。そんなところも鳥肌。
恥ずかしながら私は、マルチ商法や宗教の人から勧誘されることが他人より多い気がするのですが()、彼らと村の人たちは同じ目をしていたよ。自分たちが正しいと疑わない純粋な心。そこもリアリティあって怖かったよ。ほんと、よくできているよ。
それと、カラフルな少女たちの絵画でヘンリーダーガーの名が脳内で過った。