mari

ミッドサマー ディレクターズカット版のmariのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

期待値高めかつ色々覚悟してからの鑑賞。

可憐な衣装を身に纏った乙女達が原っぱで踊っているのを観て癒される映画、、ではなかった。笑
冗談はさておき、乙女達が美しすぎたのは事実。

あの儀式に招かれた外部の人たちの運命が悲惨すぎる。主人公以外死んでるし。

マークはかわいそう。
いくら神聖な木とはいえ、枯れ木にしか見えない木のためにあんな拷問みたいな殺され方…

ジョシュはね、
確かに悪いことはした。
したけど殺されるほどのことは絶対にしてない。

サイモンとコニーに至っては帰りたがっただけ。足を踏み込んでしまったら逃れられないということが分かる。

クリスチャンは?
あんまり同情できない。
恋人のダニーには表面だけ取り繕って、
冷たい対応をしてるし、
(この態度なら別れる方がよっぽど誠実だと思う)
友人の卒論の題材は盗むし、
恋人がいるのに好奇心のために誘惑に乗るし、
クイーンになったダニーに生贄に選ばれても仕方ない、、と思ってしまったのは少し洗脳されているのだろうか。(人殺しは絶対にダメだけれども)
熊を被ったクリスチャンは可愛らしかった。

ダニーにとってはどうだろう。
現実世界は苦しみしか伝わってこなかった。
家族の死に、冷たい恋人。
不安症状も抱えて、冷たい恋人であるクリスチャンに縋る以外生きる糧を見つけられないような。

その中であの団体は居場所を与えたように思う。
ダニーに共感し、共に時間を過ごしてくれる。
(気持ち悪い風習は沢山あるし、いつ生贄になるかも分からないけど)もしかしたら、ダニーにとってはよかったのかもしれない。
なぜ、人はカルトにハマるのかを3時間かけて説明を受けたような気にもなる。

犠牲となった9人。
自ら志願した内の一人が燃える直前になって発狂したのが印象的。洗脳が解けたのか。
痛みを和らげるはずの薬全然効かないじゃん!

歌ってる中の行為とか、それを見てしまったダニーと一緒に悲しむ乙女達の声とか、
もう笑うしかないでしょう…

映像は美しく、
音楽は不安を煽るために上手く使われ、
素晴らしい映画だった。
mari

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