ゆっきー

五線譜のラブレター DE-LOVELYのゆっきーのレビュー・感想・評価

4.0
塾長やその影響下のシネフィル達からは圧倒的に支持されるアーウィン・ウィンクラー作品。泣いた。傑作。MGMでも活躍したコール・ポーターの伝記映画。嫁が結核という難病ものではあるが、血を吐いたり咳き込む描写をほとんど見せない、日本映画にはない上品さ。

嫁が咳き込む場面でカットを切りかえてコールの顔を写し画面外の音だけで聞かせたりするくらい徹底している。
舞台でカメラがぐるぐる回転するうちに稽古中から本番にワンカットで切り替わったり、love for saleの場面で男とのキス写真を撮られるまでの流麗なカメラワークだったりとウェルズやオフュルスを感じさせる画面が良い。

ラストの8 1/2的な大団円の場面での皺だらけのピアノを弾く手に照明が当たるとこで涙腺決壊した。
ゆっきー

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