10年前に家から出るためのお金が欲しくて偽装結婚をしてしまったヒロイン。
太子(英名プリンスエドワード)の結婚式用品のモール内のウェディングドレスショップで働いている。
同棲している独りよがりな彼(その名もエドワード!)からプロポーズをうけたものの偽装結婚斡旋業者が逮捕されているため離婚が成立していない事が発覚、さてどうする?というお話だけれどドタバタコメディではない。
ここではないどこかへ連れて行ってくれて大切にしてくれる白馬の王子様の登場に憧れながらも地元、香港に縛られる閉塞感。そんな中、新聞広告で見つけ出した偽装結婚相手のハンサムでカリフォルニアへ行く夢を語る大陸男性に気持ちが揺れるのも少し共感できる。
言いたい事を我慢して流されるままに生きてきたヒロインが最後、自分自身を取り戻していく。ぼんやり夢見た事は叶わないけれどふわっとした結末も甘酸っぱく優しく希望を予感させるあたりも良かった。