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私のプリンス・エドワードのausnichtsのレビュー・感想・評価

私のプリンス・エドワード(2019年製作の映画)
3.0
穿った見方をすれば、ペットショップの水槽は中国で、フォンの水槽は香港ということでしょうし、直接的にはカメの不自由さはフォンの不自由さでしょう。最後にそのカメがエドワードの母親によって川に捨てられて行方知れずになることも、自らの力によってはどうすることも出来ないフォン=香港の閉塞感の隠喩と取れなくもありません。

その見方で言えば、母親の言うがままに行動するエドワードは香港行政府であり、母親は中国政府にも見えてきます。

まあ、そこまで意味を込めて映画をつくる制作者はいないとは思いますが、いずれにしても香港の息苦しさが感じられる映画ではあります。

ただし、この映画は2018年に香港政府系の助成金で制作され、2019年の民主化運動真っ最中の時期に行われた映画祭でプレミア上映されている映画です。

「私のプリンス・エドワード」
https://movieimpressions.com/my-prince-edward/
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