なつき

ザ・ビートルズ:Get Backのなつきのレビュー・感想・評価

ザ・ビートルズ:Get Back(2021年製作の映画)
-
8時間というボリューミーさにビビってなかなか見始められなかったけどやっと観れた!かなりおもしろかった。
ビートルズも練習に飽きてきたら人のパート弾いたり適当な曲コピーしたり「立つと弾けない〜(笑)」とか言うんだな、、
警官が突撃してきながらも強行突破する最後のライブはヒリヒリして最高。あんな直前までやるかやらないかで揉めてたのも初めて知ったし全体的にエンジニアの皆さんまじお疲れ様すぎる、、
以下、各メンバーに感じたこと

ポール
偉大なミュージシャンに自らを重ね合わせるのは恥ずいけど、ポールの「別に俺だって仕切りたくて仕切ってるワケじゃないけどね?」っていうシンプルブチ切れが、会社でブチ切れた時の自分すぎてすごい共感してしまった。あの時私が感じていた「なんで私ばっかり」のレベル1億くらいのやつをポールは感じてたのかな?って思うとまじポールお疲れ(泣)てなった。
ビートルズって剛腕なポールに皆が辟易し始めてバラバラになってしまったと勝手に思ってたけど(実際このライブの翌年にはそうなってしまったようだけど、)ポールはただ皆と対話することを人一倍大切に思ってただけなんだろうな。でも人にも自分にも厳しいばかりにどんどん皆とすれ違って孤立してしまうのもわかる気がした。弁が立つから余計に。
そんでジョンが遅刻してる中イラつきながら適当にギター弾いてたらGetback生まれた瞬間めちゃおもろかった。天才すぎ。
あと、自分の彼女がちょっと出過ぎた振る舞いしかけたときの「ヨーコかよ(笑)」っていうツッコミだいぶ性格悪くて好きだった。序盤からなんの説明もなく我が物顔でスタジオにいるヨーコに視聴者が感じていた違和感を一発で解決してくれたツッコミ。

ジョン
天才ゆえに繊細な人間はどう振る舞ってもいいみたいな風潮に疑問を感じてしまう派なので、序盤は「とにかく遅刻やめようぜ」としか思えなかった。でもやっぱりジョンが調子いいと分かりやすくバンド全体も一体感が急上昇するし、決めるとこは決められるカリスマ性みたいなのがありありと感じられて、ズルいな〜と思った。

リンゴ
絶対皆より3時間後くらいにスタジオ入りしてもいいくらいの仕事量なのに毎回キッチリ定時入りしてるリンゴ、新入社員みたいでかわいかった。
皆がドキュメンタリー用のカメラをウザがる中でも度々変顔キメたりニコニコしたり、かと思ったらスタッフに覚醒剤要求したり、ピリピリしてる場面で急に屁こいた自己申告したり、色んな意味でいちばんイカれてて笑った。

ジョージ
自分たちの想定より大きくなりすぎたバンドとそれに伴うプレッシャーやしがらみをなんとか受け入れてどうにかやっていくしかなくね?派がポール(とリンゴ)で、そうはできなかったのがジョンだとしたら、とにかくバンド云々より自分自身の見え方や行く末が気になって仕方ないのがジョージだったんかな。でもリンゴのオクトパスガーデンの作曲を手伝ってあげたり、ルーフトップコンサートもあまり乗り気じゃないけどやんなきゃいけないならやるって言ったところに人間的な優しさや決意も見えて、1番繊細な人だったのかなと思った。靴屋にも1人で行けないし。インド文化に傾倒するのもわかる気がした。

ビリー
まじありがと!!!!!ビートルズ延命してくれて!!!!ずっとニコニコしててステキ!!!!プレイも超かっこいい!!!!
なつき

なつき