よへ

滑走路のよへのネタバレレビュー・内容・結末

滑走路(2020年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

(たくみ)
「俺さ、今、小学生に絵を教えてるんだ。
なかなか楽しいよ。
みんな絵が大好きでさ。
売れたりとか認められたいとか考えてなくて。

でも、たまに心配になる。
こんな世の中でこの子達は幸せになれるのかなって。」

(みどり)
「どんな世の中でも、傷つかずに生きていくなんて無理だよ。
傷ついて翼が折れたとしても、誰かに否定される人生なんてないんじゃないかな。」

自分の手は細くて綺麗だと言われる。
節もなく歪みもなく傷もなく。
そんな手だから、カサカサが気になって、すぐクリームなんて塗ろうとする。
ゴツゴツした手で、手を繋いでしまえよ。

トラウマとして一生残る傷になるから、いじめをやめようというメッセージではない。
傷ついてもまた飛べるよ。飛べなくなっても歩けばいいよ。
人生はやり直しが効く。やり直しというより、否応なく前に進んでいく、倒れそうになると自然と足は踏み出るものだ、と勇気づける映画だと思った。

うーん。傷つけるなよ。いや、みんな傷つくよ。でも頑張れよ。しかし頑張ろうと思っても。
ループしてしまう。やはり、苦しかった、この映画は。
噛み締めようと思う。
よへ

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