TadashiNagasawa

ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたちのTadashiNagasawaのレビュー・感想・評価

4.5
リンク・レイのヒット曲をタイトルに用いて、これまで語られることの少なかったアメリカインディアンのミュージシャンと、その音楽的遺産に焦点を当てたドキュメンタリー。

チャーリー・パットンやジミ・ヘンドリックス、ロビー・ロバートソンなどの音楽をインディアンとの繋がりから見直すというのはこれまでなかった試みだし、ランディ・カスティーヨまでカバーした幅広さも評価すべき。
そして何より、これまであまり焦点が当てられることがなかったジェシ・エド・デイヴィスにかなり尺を割くなど、プロデューサーのスティーヴィー・サラスのこだわりがうれしい。
ただ、そのサラス自身があまり取り上げられなかったのは、ちょっと残念。

あとは、監修がピーター・バラカンということで危惧していたとおり、固有名詞の表記などでやや我田引水なところが気になったので、星半分のマイナス(笑)

それ以外に関しては文句の付けようがない。ここから現代ポップミュージックの歴史の書き換えが始まるかもしれない。私もすでに、ジミヘンとインディアンルーツについての考察を文章化しているが、ここから新たに得た知見を反映したい。
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