せっかくの佐藤健さんと阿部寛さんの共演なのに俳優力が生かされていません。
物語の構成上、利根（佐藤健）は一貫して殺人事件の容疑者の振る舞いしかできずに窮屈そうですし、笘篠（阿部寛）は刑事であるのに刑事として捜査による事件解明の役割をほとんど果たせないつくりになっています。
利根の過去が笘篠の捜査と関係なく映画によって明かされてしまっていることが一番の問題でしょう。これではミステリーにはならず、単なるドンデン返しです。
事件の背景として震災があるかのように描いていますが、けいさんの貧困は震災がゆえとは言えず、生活保護の問題と震災という背景が噛み合っていません。
よかったのは清原果耶さん、こんな役をできるのだと再認識したことくらいです。
「ネタバレレビュー・あらすじ：残念、佐藤健、阿部寛の共演生かされず」
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