キモサベ

風船のキモサベのレビュー・感想・評価

風船(1956年製作の映画)
3.3
川島雄三という監督さんの作品をそれほど観ているわけではないので、大きなこと言えないのですが、この「風船」という映画を観て感じたので書かせていただきましょう・・・自分の備忘録ですので、悪しからず

ズバリ、監督の『交通整理』の上手さ・・・を感じたのです

製作当時のことはわかりませんが、今(2024年3月鑑賞)出演者の名前を見ると錚々たる顔ぶれ、昭和を飾る役者さんが揃っています
これだけの人物を配役し、演出し、描き分ける・・・それこそ『交通整理』じゃないですか

その見事さに感服いたしました

“風船”かぁ、フワフワと漂うその所在のなさ
と、同時に自分は登場人物それぞれの“着地点”探しの物語にも見えたのですが、どでしょ?

【脱線】
冒頭、葬儀のシーン(大きなお葬式、名の知れた方のようです)
受付で参列者が名刺を置くのですが、森雅之が演じたお父さんであり、社長さん役の名刺が『村上春樹』・・・には笑っちゃいました

【追伸】
脚色・助監督には今村昌平
音楽は黛敏郎
衣装・デザインは森英恵
と、クレジットに出ていました 贅沢
キモサベ

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