「見る」。
何となく気になる人を追ってしまう視線。仲良さそうに話す2人を射殺すように睨む目付き。秘密を覗き見てしまった目。度々アップで映される、ヒロイン・えんの瞳。
家族や友人を、見ているようで見ていないという物語が視線で表されていて、それが若者の刹那的な行動を写し取っていた。
けど、話はちょっと重かったかな。父親への嫌悪感、東京とのギャップへの苛つき、青春の暴走と言わんばかりの子どもっぽい反抗。業平、岡田、伊尾の男子3人がそこそこカッコつけて大人の振りをするのに比べて、琴子と純の女子2人は苛々と破滅的。そして縁は一人世界の枠の外にいるらしい。何だか感情移入しにくかった。
金子大地出演作として観たけど、業平くん役の小室ぺいがなかなか透明感があって良かった。
