このレビューはネタバレを含みます
女子高生達ののんびり青春バンド映画
昔からなぜか食わず嫌いしていた作品。いやめっちゃいいじゃない。
等身大の、カッコつけきらない感じが凄くいい。
高校の文化祭の盛り上がり具合とグダグダ具合の塩梅が絶妙。
『青春デンデケデケデケ』がバンド映画で一番好きなのだが、こういうドラマチック過ぎない作風の方が好きなんだろうなぁ。
スポ根みたいな猛特訓があるわけでもない、本番までに喧嘩して仲直りしてみたいなのがあるわけでもない、なんなら文化祭でバンドをやったからって何かが劇的に変わる訳では無い、でもそれがいい。バンドってそういうものだし青春ってそういうのの連続。だと俺は思う。
また演出として、ソンさんの泣き顔を映さない、電話のシーンで片方しか映さない(両方映すシーンも1回あるけど)、あれだけ練習してた「僕の右手」を本番でやらない、等見せない・描かないバランスが上手い。
『ウォーター・ボーイズ』や『スウィング・ガールズ』とは似て非なるもの(この2作も好きだけど)
そしてなんと言っても学生のコピーバンドの鉄板と言えばブルーハーツ!俺も初めてコピーした曲はリンダリンダだったなぁ…とか思い出した。今の高校生達もコピーするんだろうかブルーハーツ。
数日でこんな演奏出来るようにならんでしょとかいうのは野暮。
主演4人は皆高校生感あって良いが、特にペ・ドゥナがめちゃくちゃ可愛いくて素晴らしい。
カラオケの受付のシーンでのドリンク問答(その後のカラオケ)、ギャルの屋上漫画喫茶、ペ・ドゥナによるメンバー紹介、深夜練のシーン全て、本番前のクオリティ高い繋ぎ、が特に良かった。
2022.5.9
2023.2.19