つるみん

マグノリアのつるみんのレビュー・感想・評価

マグノリア(1999年製作の映画)
3.8
今週のポータルキャストでの宿題映画として出された一作。

〝We might be through with the past, but the past ain’t through with us.〟

〝過去を捨てたと思っても、過去は追ってくる〟

まさにこの映画にふさわしい台詞!

内容は、
セックスを説くカリスマとして人気がある青年、余命2ヶ月の人気番組司会者、ヤク中の女性に恋した警察官、寝たきりの老人とその看護人といった4つの話を混ぜた群像劇。

一見何の繋がりもないように見えるが、そこで起こった偶然と不思議なめぐり合わせによって、このストーリーの核となる部分がようやく現れてくる。(それにしても長えよ笑)

個人的にはジョン・C・ライリー演じる警官の話が一番好きだったが、やはりトム・クルーズというクールな役者が演じたカリスマ性からの人間味溢れるラストの演技には触れておかなければならない。大衆の前で〝Respect the Cock!〟とか叫んでた奴が、隠してた現実に直面し、罵り嗚咽を漏らすあのシーン、響いたなー。

ただ色んなシーンがある中で、ラストの奇想天外なシーンが一番好き。映画だからできる事をダイレクトな表現で映し、人生何が起こっても不思議ではないという説明に十分な衝撃を与えた。そしてそんな不思議なことが去った後の悩みがポンっと薄れるあの感じ、ジョン・C・ライリーとウィリアム・H・メイシーがガソリンスタンドで語るシーンは最高でしたね。
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