007 メーターの報酬
【カーズ×スパイ】
ピクサーのアニメ映画「カーズ」の続編。前作は、車が人間のように生活を営む世界で、レーサーのマックィーンが人(?)として成長してゆく物語でした。
打って変わり、こちらはマックィーンの親友であるオンボロ車のメーターに話をフォーカス。筋書きも、人情劇の前作から一転して、爆発あり、アクションあり、悪の組織ありのスパイ活劇へと大変貌。世界観のあまりの拡大に感覚が麻痺します。
ワイルドスピードで例えるならば初作からいきなり「スカイミッション」にもってかれたような感じで、温度差に胃もたれを起こしそうです。
007を思わせる劇伴と設定が過剰で、おきまり的に楽しめる一面はあるのですが、シナリオとして観るととっちらかってる印象。
【メーターが好きじゃないまとめ】
スパイ映画にありがちな、前時代を賛美する悪人どものバックボーンが、車の世界になぞらえて、エネルギー革新と重ね合わせてるのは面白いと思った。
でも好きなのはそこくらいです。マックィーンとメーターの衝突・和解もスパイ活劇に揉み消されてしまうし、スパイ活劇も単なる曲芸披露の目白押しでハラハラしない。
スパイ映画のオマージュすんならそっちに振り切ってほしいし、マックィーンとメーターの親交をテーマにするならもっと他のやり方でアプローチすべきだと思う。
クロスロードに期待