ほのか

ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれからのほのかのレビュー・感想・評価

4.7
愛とは。愛が。愛なんて。
私とは。俺が。私なんて。

ひとが愛だと感じたもの、それは間違いなく。
誰になんと言われる筋合いもないもの、それは紛れもなく。
彼と彼女が愛だと、そう確信したものは、
"厄介"で"利己的"で"大胆"なものだった。
彼と彼女の、彼女と彼の、彼女と彼女の、狭間で弾けたものは、
まるで"寛容さ"でも"情け深さ"でもなかった。

違うと思ったものを、違和感を携えたまま留め続けることはない。
周りに身を任せず、先人の言葉に頼りすぎず、
その身を以て失敗し学んだものが、自分の信じるものとなる。
信じたいものではなく、信じたものを信じるべきだ、とそう思う。




頭でっかちになりすぎた子と頭を使うのが苦手な子と理想に縛られすぎて辟易としている子。
自分とは違うからと、自分には理解ができないからと遠ざけるのってすごくわかる。めんどくさいもんなあ。けど、ほんの少しテンポを合わせてみるだけで自分に補ってみたいものがみえてくることだってあるって実は私も知ってるよ!

伏線、というか打った鐘の音がのちのち響いてきたときにとても心を揺さぶってくるようなエピソードの描写がとても丁寧で、自然な笑いも不思議と流れてくる涙も多分にあった、だいすきな映画でした!