RuiHosono

タゴール・ソングスのRuiHosonoのレビュー・感想・評価

タゴール・ソングス(2019年製作の映画)
3.5
Filmarksに載っていない、逗子にあるオシャレで小さな映画館CINEMA AMIGOにて鑑賞。
席数10名ほどのゆったりとしたカフェの雰囲気の中、ベンガルの風が吹き抜けた様だった。

インドについての映画だが、むしろバングラデシュ寄りのインド・ドキュメンタリー風映画と言った感じ。あの辺あたりの地域から『唄う』と言う文化が始まる。よくニュースでも見るが、政治不満に対してもあの辺の地域からトルコまでの地域あたりまで群衆が歌って抗議する模様を良く見ませんか?

列車がすし詰めになって屋根やら窓やら通路にまで人が溢れ返っている風景を見るとなんだかホッとした。まだまだインドは変わらなく悠久の時間を独自に歩んでいるなぁ、良かった、と。

流石『ゼロ』を生み出した国インドだけあって、タゴールの哲学的な詩や唄は素晴らしい。大学の時、インドを旅する前に少しかじっておいて良かった。そののち、
旅する→騙される→インドの現実は決して哲学的ではないことを知る
のだが。

中盤以降少しストーリーパートが増えるのだが、ドキュメンタリータッチに沿った作りをしているため、違和感なく自然に楽しめた。
タゴールの曲を歌うベンガルの大学生と、日本人とバングラデシュのハーフの女の子のやりとりはピュアな感じが出ていて素敵だった。

ハルモニウムの音色がノスタルジックにあなたをベンガルの風と共に、ダッカにトリップさせてくれます。
RuiHosono

RuiHosono