るるびっち

TITANE/チタンのるるびっちのレビュー・感想・評価

TITANE/チタン(2021年製作の映画)
3.6
内面の痛みを、外傷に置き換えて表現している
男性化する妊婦と母性化するオヤジ。
愛されたい者と愛したい者。
善悪・性別・生命と機械などを乗り越え、上書きされる感覚を描く野心作。と、真面目なシネアストなら言うだろう。
不真面目なので適当なことを述べる。

これはコントに、イタいイタいをコーティングした物だ。
発想がコントである。
車とセックス。
妊婦が男に化ける
顔を変えて逃亡で良いのに、ワザワザ息子に成りすます。
歌いながら人命救助。(🎶ドンドンドン、ドンキ~ドン・キホーテの方がリズムは良さそう)
殺しても殺しても湧いてくる奴ら。
男たちの口や耳の穴(こめかみ?)尻に、椅子の足・簪・注射針などの長い棒をぶっ刺す逆レイプ。
男装のセクシーダンスに萎えるマッチョ。
「お前は息子だ」と言った途端、乳房がポロリ。
出産時に息子の名前で励ますオヤジ。
チタン=タイタン誕生というダジャレ。

コントを対比とイタい感覚を並べて繋げた作品。
単発コントの連なりなので、評価や意味の読み取りが難しい。
痛みは女性的だが、全体的に対比して性別や人と機械を越えた表現として描いているので、深い洞察を求められる。
でも、コントだから物語として読み解くのは難しい。
コントだから、リアリティがなくても文句言われない。

「ドーナツに抹茶をコーティングして新食感~」
みたいに、「コントに痛い痛い皮膚感覚をまぶして新感覚~!!」
お安いアレンジです。
これなら、新感覚はもっと量産できるかも。
メロドラマ+汚物=ゲロドラマ。
童話+ポルノ=童話ポルノ。
ミステリー+哲学=わけわからん。etc・・・

アンジャッシュの渡部も、新感覚映画を撮ってやり直せば良い。
今までの、すれ違いコントに残虐をブレンド。
例えば、「料理人」と「バラバラ殺人鬼」のすれ違い会話。
片方は料理の話をしている。
片方は自分の犯行を打ち明けている。
どちらも肉をバラバラに切り刻む話。
やがて料理人が、切り刻んだ肉を焼いて食べたと言い出して・・・
殺人鬼「そこまで、俺はやらない・・・あんたイカれてるなぁ!」
コントにグロとリアルと残虐を混ぜたら・・・新食感、いや新感覚~!!
新人映画監督として復活しよう。裏方の仕事なら許される?
嫁さんばかり働かせてないで。
多目的トイレを活用できるんだから、コントを多目的に活用もできるハズ!!
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