高野順

TITANE/チタンの高野順のレビュー・感想・評価

TITANE/チタン(2021年製作の映画)
3.4
 設定が突飛ではあるが、お話としてはシンプル。父の幻影を追う主人公と息子に妄執する父、最初から最後まで大きな軸としての主題は一貫している。
 処女受胎の話でもあり、ラストシーンはイエス誕生とも読み解ける。主人公をマリアだとすると、主人公にチタンを埋め込まれた時の年齢とマリアが受胎告知を受けた年齢は重なる。父が神を自称するシーンややたらと壮大な宗教音楽っぽいスコアが使われているのを考えるとほぼ確実にキリスト教映画として見ていいだろう。
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