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健康でさえあればのnanaのレビュー・感想・評価

健康でさえあれば(1966年製作の映画)
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なかなか寝付けない夜、ドラキュラの本を読むことにした男だが次第に現実と本の中の世界が混同しはじめる『不眠症』。
映画を観に行った男が、幕間に流れるCMの世界に入り込んでしまう『シネマトグラフ』。
近代化が進む都市で、その工事のため人々が受けるさまざまな弊害を描いた『健康でさえあれば』。
不器用なハンター、都会から森にやってきた夫婦、農夫の4人が繰り広げる騒動『もう森へなんか行かない』。
この4編からなるオムニバス・コメディです。

特に真ん中の2本は社会風刺的。
『シネマトグラフ』の広告世界のくだりはシュールを通り越して若干怖くなっています。
序盤の「劇場の椅子に座れない」ギャグも楽しい。
今みたいな入れ替え制ではない、かつての劇場の姿が逆に新鮮。

『もう森へなんか行かない』は悲惨なピタゴラスイッチのつるべ打ちがとにかく楽しい。
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