やまだ

哀愁しんでれらのやまだのネタバレレビュー・内容・結末

哀愁しんでれら(2021年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

ラストは当然許される事ではない。
だけれども、

あのラストが3人にとって全員が満たされた
シアワセのかたちだったのだろう。

小春と大悟にとっては
それぞれが抱えたトラウマや「こうあるべき」という理想の親像の固定観念のすべてを、
ヒカリにとっては親が自分のために“してくれた”ということで満たされたラスト。

彼らが起こした行動は、
誰もが子を思う気持ちと同じで「良い母親になりたい」「ヒカリの為なら何だってできる」を
彼らなりに実行した結果に過ぎないのかもしれない。
だがしかしそれが目的を達成する為なら手段を選ばない母親と父親だったために、本人達は一線を越えている自覚のないままにあらぬ方向へと進んでしまったのだろう。

がんばれる事は素晴らしいけれど、
もう少し肩の力を抜けたなら彼らにもまた違ったシアワセのかたちが見えたかもしれない。
まさに悲劇


予防接種の利用を思いつき大悟に耳打ちした時の小春の幸せそうな微笑みが印象的だったのと、
ラスト教室で3人が会話している場面で、壊れたおもちゃのように同じセリフを繰り返す大悟が奇妙だった。

そしてキスシーンがエロかった。
エロいぞ田中圭
やまだ

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