変な言い方をすれば
序盤はコメディな「パラサイト 半地下の家族」調で始まり
「ミッドサマー」のような同一化の結末を迎えるような映画。
親の愛を受けられなかったことで
自分の中の「親感」が過剰に理想化されている人々の物語で
ヒロインもその夫も童話のような幸せを求めすぎたせいで
理想と現実の中で折り合いをつけられなかった悲劇とも言える。
ましてや子供、いじめっ子もいじめられっ子も話す事に
嘘も本当も入り混じっているかもしれない。
それを理解するのは本当に難しい。
だからこそ折り合いをつけられなかった哀愁が痛々しい。
ただ寓話的なシーンが多くそれが若干かったるい。
もちろんこれは夢見がちな親たちの物語だから
意図的なんだろうけどちょっとクドイよね。
ヒロインの同一化の描き方も若干甘い。
「ミッドサマー」は丁寧すぎて冗長なんだけど
本作では逆に描き込み不足という感が否めない。
せっかくヒロインの家族や親友という格好の舞台装置もあるのだから
もう少し関わらせても良かったかなという印象。
土屋太鳳のスタイルは素晴らしい。
私も触りたい。
