母親に捨てられた小春、浮気中の妻を交通事故で亡くした大悟、その娘のヒカリ。母親の愛を知らない小春とヒカリ。
母親に裏切られたと思ってる大悟。それぞれが理想の母親像を持っているが、本当の愛し方、愛され方を知らない悲しい人達の物語。大悟とヒカリの異常な状況に、半ば洗脳されて小春も異常になってしまったのでしょう。土屋太鳳のスイッチの切替の演技は良かったかな。この物語の恐怖はヒカリと大悟。なんか現実味ありそうなサイコパスだったし…。異常な常識を持つ人間が一番怖いからね。ラストの展開はかなり劇画チックだが、実際の異常な事件も、異常な常識が毎日繰り返してるうちに麻痺し、洗脳されて起こるのでしょう。個人的にはいまいちだったかな？小春は幸せな家庭を持っていて、そうはならないと思ってしまった。大悟に行くプロセスが弱い。作品全体のテーマがぼやけてる。もう少し登場人物がおかしくなる大きな原因が描かれていたら違ったと思った。あんなヤバイ医師に注射させないだろうし…。最初から小春をサイコパス側に振切ってれば違ったかも？
