カネコ

哀愁しんでれらのカネコのレビュー・感想・評価

哀愁しんでれら(2021年製作の映画)
2.8
メインビジュアルが怖そうだったので鑑賞。

立て続けに不幸に見舞われた市役所こども課勤務の小春は踏切で倒れている開業医大悟を助けた事をきっかけに結婚する。
最初は幸せだった結婚生活も大悟の連れ子との関係、大悟の隠れた性質により徐々に不協和音が流れ始める。

エグいシーンに赤・ピンク等のビビッドカラーをポイントに効かせるポップな画面作り。
何というか中島哲也監督が好きな人が作ったんだなあという感想。
前半の不幸が連続するシーンはコメディぽいのに後半は急にミステリー調になってバランスが悪く感じた。
脚本なのか演出なのか上手く噛み合って無い残念な仕上がりだった。

モラハラサイコパス夫・大悟役の田中圭は明らかにミスキャスト。全然医者感無いし、キャラ的に剥製作ったり自分の全裸描かないでしょ。いつもより顔むくんで見えたり唇紫だったのは役作りかな。

娘ヒカリの子役の子は最初ザ・子役!って感じの演技でウッとなったけど生意気で感情を爆発させる演技は良かった。
しかし夫の連れ子の特に女の子が厄介なのはあるあるだね。
大悟は家政婦兼子供の世話役が欲しかっただけで、娘の母親として〜とか言うけど連れ子のお母さんになるっていうのはやっぱり無理がある。

そして小春。
市役所勤めの時は偉そうに親失格とか言ってたわりには自分が子供と向き合った時に悪手打ちまくり。
子供の秘密は他人に言ったら駄目でしょ🤐良いお母さんになる!とか2人を幸せにする!とか言うのに根本の信頼関係を築くのが疎か過ぎる。
小春のやってる事はお弁当を毎日作ったり掃除をしたりとか表面上の事ばかりなのはやっぱり子供の頃に母親が出て行ったから母親としての接し方が分かってないのかな。
ペンケース見つけた時とかお弁当食べてない事が分かった時とか色々子供と向き合うポイントが合ったのにそれは全てスルー。
終始小春の行動にイライラしてしまった。

小春が踏切に飛び込んだ後のシーンは全て小春のこうだったらいいな〜っていう妄想かな。
結婚指輪を大悟が持ってるのも意味分からないしサイズがゆるゆるなのも違和感。
その後の家でのシーンは不自然にヒカリが登場しない。
ラストの告白オマージュみたいな注射シーンは完全に妄想っぽい。あんな問題起こした家族に注射頼むのもヤバいし教師が立ち会ってないのも不自然。
ラストとオープニングは繋がってそうなので全てが小春の死ぬ前の走馬灯だったオチかな。

プロポーズOKした後の無駄に長いダンスシーンと太鳳と圭のお医者さんごっこシーンは2大何を見せられてるんだシーン。
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