意図せずモノクロ版を観てしまいました。あっこの映画色無しでこんなに切り込んでこんなに話題になったんやって思って驚いてました。地下の描写だけ色無しとかいう演出かな、途中から色ついたりするんかな、って思って観てたけど最後までセピアでした。普通に全然1回目は色ありで観たかったです。なんか監督が後から白黒版も作ったみたいですね。調べてその経緯も拝読しましたが観客には映画館側がもっとちゃんと"これはモノクロ版です"って教えて欲しかったです。チケットにすら書いてなかった……ものすごい引きずってます。
それにしてもすごい。一側面からの寄生の意味はもちろん分かりやすいけど、そこには寄生される側もまた寄生してるっていう相互関係があってですね……ポンジュノ監督が言ってた『明らかな悪党も天使もいない映画で、みんな適度に悪く、適度に善良で、適度に卑怯で、適度に正直な人々がもつれて破局に至ります。』に全てが凝縮されててやばい。無駄なシーンがイチ瞬きもなく最終的にもつれて破局に至ってしまうもんですから、なにも読まないでまず観てほしいってのは分からんでもないけど、こういうジャンル(を言い当てるのも困難ですが)を今から観るぞっていう意気込みくらいは持ってないとさすがに重いかな……顔も歪めず泣いてしまった。
観賞後は家電屋さんで買い物する計画でしたが全然そんな気持ちになれずに帰りました。はっ"計画"………
