「マルコ・ベロッキオ」の名前だけで借りて、事前情報は全く無し。「たぶんエロティックな話だろう。変態なオヤジにいたいけな女のコが監禁される話じゃないか」とタイトルとパッケージから想像をしたのだが・・・。
1978年、実際にイタリアで起きた極左武装集団による事件の映画化。映画内で「赤い旅団」というワードが出てからすぐに頭から「エロス」の文字は消えた。
もうマルコ・ベロッキオの演出が凄い。圧巻。
室内撮影の素晴らしさ。主人公(マヤ・サンサ)にかかる光と影。暗闇の中の涙を観るだけでも価値がある(成瀬巳喜男『乱れる』の高峰秀子にかかる“影”に匹敵するぐらい)。
作劇の圧倒的な力をくらい、映画が終わってもしばし呆然としたのは久しぶりだった。テキーラを三杯一気に飲んで、ジャーマンスープレックスを食らった感じ。
しかしああいう場面でピンク・フロイドを流すのは反則ですよ、監督。
https://youtu.be/bT7bbgsyzKc
https://youtu.be/ZAydj4OJnwQ
DVD(3/29/2015)