このレビューはネタバレを含みます
いやぁ、凄かった。
ヤクザに同情はできないのだけど
一人の人間の生き様を観た感じ。
義理人情だけでは生きていけない、それはまさしくそうなのだけれど。義理というか人情なしの人生ってなんの意味があるのかな?と、私は思ってしまう。人との繋がりは、今の時代なくても生きていけるのかもしれないけど、人との繋がりの中にしか生きがいは生まれないのかもしれない。(少なくとも、私は)
山本賢治は最後まで義理人情に生きた。散々な状況なはずなのに、最期まで目が生きてた。そこら中にいる死んだ目をした人間よりも、生きた目をしていた。
ケン坊が親父からかけてもらった情けで生かされてたように、ケン坊はそれを翼に繋げた。その情けはきっと翼の中に生き続ける。
苦しい結果になったけれど、ケン坊は愛を知れて良かったと思う。心に愛する人達がいたからこそ、ケン坊の最期の表情は清々しかった。
作中、そこまで泣いたりはしなかったんやけど、最後のmillennium paradeのエンディングで号泣した。エンディングまでが作品なんだと痛感した。常田さん凄い。
「この身賭けたとて 釣り合う訳もない」
そして役者さん皆さん凄かった。特に磯村勇人さんと綾野剛さん。ブラボー!