傑作。
これぞエンタメ作品だと言わんばかりの素晴らしい完成度、そしてこれまでにないアプローチによる全く新しいヤクザ映画。
ヤクザは昔は少し悪いことをしていたのかもしれない。
でも、そんな人たちでも生きる権利があって、誰しもに人権がある。
だからヤクザというただそれだけで人という存在から排除するのはどうなんだろうか。
工夫された映像表現、リアリティ溢れる描写、素晴らしい俳優さんたちによる凄い演技。
カメラマンが自分の好きな今村圭佑さんという「デイアンドナイト」「新聞記者」でも藤井道人監督とタッグを組んでいる人なのでその意味でもとても楽しみにしていた。
煙が印象的に美しく映し出させる撮影と照明が素晴らしかった。
年代によってルックを変えている感じも印象的でした。
そして年代によって置かれるヤクザの立場の変化を丁寧に描写しているその辺りのリアリティ溢れる演出も見事。
そして俳優さんたちも素晴らしく、特に3つの時代を演じ分ける綾野剛さんの演技が圧巻。
個人的には磯村勇斗さんも良き。
完成度の凄く高い傑作でした。
「父も母もいないけど、私には家族がいました」
