藤井道人監督作品。
新聞記者に引き続き最高の映画。
さらに今回はボーカルに井口理を迎えたmillennium parade
作品タイトルにがっつり"ヤクザ"と入っているが組の抗争とかを題材にした作品ではない。
文学小説のようなタイトルではなく、敢えてこのストレートなダサいタイトルを付けたあたり藤井監督らしさだと思う。
ヤクザ、反社がある種の人種とするならば、人権問題、人種差別ををテーマにしたヒューマン作品。
反社として生きる者は決して許されてはいけないのは誰しもが分かっている。
ただ、人間としての人権もないのか、家族や仲間を想うこともできないのか。
この辺の深い部分を痛いほど突いてくる。
藤井道人監督は、同情を誘う描き方ではなくヒューマンの部分をストレートに描くのが本当にうまいと思う。
終盤は胸が苦しくなるのが必至。
磯村勇人演じる"翼"のラストの表情。圧巻。
久しぶりにしばらく無言で余韻に浸る作品を観た気がする。
この監督は、見終わったあとに色々と考えさせる天才だ。
余談だが、この作品を観て煙が気になった人は特にmillennium paradeの"FAMILIA"のMVを見てほしい。
"霧のような煙"