ヤクザえれじい。
ヤクザの哀しみみたいな。
新しい切り口のヤクザ映画やと思う。
面白い。
個人のエピソードとしたら、めっちゃ哀しいんやけど、描かれていないところで、何もしてない人に迷惑かけまくってるんやろうから、同情するのもどうかと思って、複雑な気持ちになる。綾野剛の生い立ちから気の毒なんやけど、例えそうでも、真っ当に生きる人は生きてるし、やっぱ堕ちていくか、這い上がるか各々の特性やと思う。
昔、私が若い娘時代に観たならば、何を投げ売ってでも好きな人に着いていきたいと思ったかもしれんけど、あの思春期の同じ年頃の娘を持つ今の身としては、全力で逃げたい。絶対にあんたのせいで、娘の人生に影落とすことなんてしたない。
で、もうひとり、ヤクザの息子の磯村勇斗の長じた姿にも悲しみを覚える。蛙の子は蛙とか思いたくないけど、そして、彼は決してアホでは無いかもしれんけど、それやったら、なんでちゃんと勉強して真っ当にならんかったんや。お母さんがどんな気持ちで一生懸命店切り盛りして育てたと思ってんのや。と、苦々しい気持ちを押さえられない。
ラストに至っては、悪夢やわ。
話としては面白いんやけど、色々なんとも言えん複雑な気持ちになった。
